投資と聞けば
「元本割れのリスクが大きい」
「投資はギャンブルと同じ」
「所詮、お金に余裕のある人がやるもの」という負のイメージがあります。
誤解や偏見で見られがちな投資ですが、これからも低金利が続く今、お金をただ銀行に預けているだけでは大事な資産の価値は目減りするばかりだし、年金もこのままでは将来どうなるのかわからない不透明さ。
そこで投資に関する先入観を捨てて、ゼロから資産運用のことを考えてみてもいいタイミングではないでしょうか。
投資とは
利益を得る目的で、資金を株や証券、事業などに投下することです。
言い換えれば「お金が儲かるしくみ」の一部、もしくは全部を買うことです。
そのしくみが機能しているあいだは、それを持っているだけで収入になります。
金持ちが金持ちであり続けられる由縁は、そういった仕組みを数多く持っているからです。
転じて、現在ではリスクを前提に相応の見返りを期待して何かに金銭を投じる行為全般を指すようになっています。
競馬などのギャンブルや、キャピタルゲイン目当ての株式売買などに用いるのは、本来の意味での投資から言えば間違っていますが、現在ではこれらも含めて広い意味で投資という人もいます。
投資は難しい?!
「投資は難しいもの」という既成概念がありますが、実際にやってみれも、それほど易しいものではないことがわかります。
アメリカの著名な投資家、ウォーレン・バフェット氏は、2013年自ら経営するバークシャー・ハザウェイの株主に宛てた手紙の中で、投資の基本原則について次のように述べています。
「十分なリターンを得るために、何かの専門家である必要はない。それより重要なのは、自分の限界を認識することと、うまくいく合理的な方法を選択すること、そして物事をシンプルにとらえ、ホームランは狙わない、すぐに確実に
儲けられるという話には即座にノーと言うことだ」
これをわかり易く解説すると、
「投資には最低限の知識は必要だ。しかし、それより大切なのは、自分のリスク許容度を見極めて、その許容度に合った運用方法や対象資産を選ぶことである。よく理解できない複雑な金融商品に投資したり、一発大もうけを狙ったりするとろくなことにならない。皆さんはくれぐれも、甘い儲け話にはだまされないでね。」
というような意味になります。
これは桁外れの大金持ちバフェット氏だからこそ言える言葉なのかもしれませんが・・・。
もし今のような低金利、デフレが100年続くのなら、タンス預金が一番かも知れませんね。
投資で気をつけること
投資は「難しいもの」と思われがちですが、その基本は「安い時に買って、高い時に売る」という至ってシンプルなものです。
ですが、日本では、高い時に投資が活発になるという傾向があるようです。
投資のタイミングは、マネー関連の雑誌が創刊されたら「そろそろヤバいのかな」、廃刊したら「今がチャンス」といった見方もできます。
そして自分なりの「リスク」と「リターン」を設定しておくことです。
その組み合わせは、
・ローリスク/ローリターン
・ミドルリスク/ミドルリターン
・ハイリスク/ハイリターン
この3つのパターンしかありません。
「ローリスク/ハイリターン」の商品であれば、まず詐欺だと思って間違いないでしょう。
これだけのデフレ時代に「そんな美味しい話があるはずがない」と断言できます。
ターゲットをどこに絞り込むかは人それぞれで、その人のライフスタイルや職業、所得、資産など、人それぞれで異なりますので、自分自身が「どれだけリスクをとれるか」をきちんと見極めておく必要があります。
また、何かに集中して投資するのではなく「分散」することも投資の基本です。
私自身、ある時期に全財産を「外国為替」に投資して、大失敗したという苦い経験もあります。
その時に得た教訓は、「一極集中型の投資は絶対にしてはいけない」ということ。
今思えばあの時の失敗は、その教訓を学ぶための授業料だったかも知れませんね。
お金がないと毎日不安を抱えて暮らさなければならないし、さまざまなリスクにも対応できません。
かと言って、お金や資産を持てば持つほど、常にお金が減る恐怖に怯えている人を、私はずいぶん見ました。
つまり、極端な貧乏も極端な金持ちもダメなんです。
一番幸せなのは、ほどほどにお金を持っていることでしょう。
何より、自由な生き方ができるようになりますからね。
「どんな目的で」「何のために」投資をするのか、しっかりと考えてから始めましょう。