2016年、円安・ドル高のトレンドが続くことが予想されます。
円安になれば日本企業の業績も良くなり、株価も上昇するでしょう。
『風が吹けば桶屋が儲かる 』の諺ではありませんが、円安になれば日本の輸出関連企業は好調になるので、アメリカの恩恵を受ける企業の下請け会社も要チェックです。
輸出関連で業績が好調になるのはトップメーカーだけではありません。
グループ会社や主要取引先も好調な業績に引っ張られて恩恵を受けることになります。
安値を付けていて、割安感のある銘柄は意外とあります。
例えば自動車関連なら、タイヤや部品、製造機器を手がける会社などは、関連企業の業績も上がり、株価にも反映されます。
また、国策で巨額の資金が投入されるので関連銘柄も狙い目です。
と言うことで、2016年は”下請け”銘柄で儲けるチャンスがあります。
アメリカの景気回復の恩恵を受ける輸出関連大手企業から仕事を受注したり、国策によりビジネスを拡大する業界に目を向ければ”お宝銘柄”が見つかります。
ではどんな”下請け”銘柄を選べばいいのか?
そのポイントになるキーワードをチェックしておきましょう。
2016年はアメリカ輸出の”下請け”銘柄に注目!
好調な企業が発注!
タイヤ、カーナビ、システム開発、自動車運転技術など、自動車だけをとっても関連企業や取引先は多数あります。
業績好調で割安銘柄は、まだまだ眠っています。
■ カルソニックカンセイ(東証1部:7248)
自動車用のラジエーターの分野では、「日本ラヂヱーター株式会社」の時代から高い シェアを誇り、
1988年に「カルソニック株式会社」と社名を変更した後、2000年に日産系の自動車部品メーカーである株式会社カンセイと合併して現在の社名になっています。
2014年度の自動車サプライヤー売上高は世界第25位。
アメリカ向けの輸出が拡大する日産からの波及効果が期待できます。
■ ニフコ(東証1部:7988)
主にプラスチック工業用ファスナー、精密生成品 を中心に製造する大手部品メーカーです。
自動車用用ファスナー(留め具)では国内自動車向けでトップシェアを誇ります
■ アイダエンジニアリング(東証1部:6118)
自動車軽量化に対応する高張力鋼板成形システムの開発を行っている企業です。
自動車 メーカーだけでなく電機メーカーなどにも提供しています。
サーボ駆動式プレスでは世界第2位で、欧米や中国、アジア、アフリカに拠点を置くグローバル企業です。
国策でビジネスが拡大!
2015年10月に始まったマイナンバー制度も本格化し、企業や官公庁は情報漏えい対策に本腰を入れ始めています。
2020年東京オリンピックやNISAの拡大など話題も多く、セキュリティ関連企業の注目度がアップしています。
■ ラック(JQ:3857)
セキュリティ対策の先駆者として、セキュリティ監視、診断、事故対応など、最高のサービスを提供する企業です。
情報セキュリティ技術に長けていて、マイナンバー制度により、企業や官公庁からの引き合いが増えることが予想されています。
■ オービックビジネスコンサルタント(東証1部:4733)
オービックが大株主で、中小企業向けソフト「奉行シリーズ」が高いシェアを誇っています。
従業員や個人取引先の個人番号を収集・保管するクラウドサービス OMSSにマイナンバー収集・保管をプラスしたサービスも提供しています。
マイナンバー制度の開始により、会計ソフトへの需要増で期待が持てます。
■ KDDI(東証1部:9433)
”au”ブランドのモバイル通信、ブロードバンドインターネットサービスを提供する総合通信大手です。
2016年4月からの電力小売全面自由化に伴い、「auでんき」がスタートします。
通信料金とのセット割などに注目が集まっています。
大規模イベント!?で業績が好調!
2015年の流行語大賞に輝いた「爆買い」は、2016年も大きな変化は起こらないでしょう。
全国各地で盛り上がるマラソン大会や錦織圭選手が活躍するテニス、20201年開催予定の東京オリンピックなど、スポーツイベントで関連する企業に勢いがあります。
■ 象印マホービン(東証2部:7965)
象をトレードマークにして、1964年に日本で初めて自動製びん機を開発した会社です。
台湾などのアジアと北米に強みがあり、炊飯器やポットは中国人観光客の爆買いの対象になっています。
■ ルネサンス(東証1部:2378)
日本全国でフィットネスクラブやスクール(スイミング・テニス・ゴルフ)などのスポーツクラブ事業を展開する企業です。
業界3位の規模で、介護関連の事業にも力を入れています。
2020年の東京オリンピックに向けたスポーツイベントも増加して、会員数の増加が期待できます。
■ J.フロント リテイリング(東証1部:3086)
大丸と松坂屋ホールディングスの共同持株会社 です。
百貨店事業を核とした、質・量ともに日本を代表する小売業界のリーディング カンパニーです。
子会社にはパルコもあり、独自の劇場や出版社を持ち 、文化・ソフト事業も幅広く手がけています。
インバウンドだけでなく、国内景気が回復してくれば需要拡大にも期待がかかります。
アメリカの利上げの影響やインバウンド、国内企業の決算など、株価に影響する出来事は今年も目白押しです。
親会社が好調なら子会社は言うまでもなく、関連企業や取引先にもプラスの効果が波及していきます。
2016年はアメリカが起点となってこのような流れが起きると考えられます。
今年はアメリカ輸出の”下請け”銘柄にも注目です。
国内の情勢はもちろん、これらの情報を参考にして、銘柄探しや売買のタイミングを掴むことができれば、儲けのチャンスも大きくなるでしょう。